令和4年10月、国税庁から「帳簿の提出がない場合等の加算税の加重措置に関する Q&A 」が公開されました。

概要

令和4年度の税制改正によって、過少申告加算税及び無申告加算税の加重措置が講じられることになりました。記帳水準の向上や、記帳義務の適正な履行、帳簿の不保存や記載不備の未然抑止を狙いとしています。

PDFに記載されているQ&Aは以下のとおりです。詳細を知りたい方は、リンクからPDFをご覧ください。

制度の概要

  • 本措置の概要を教えてください。
  • 本措置はいつから適⽤されますか。
  • 本措置に基づいて過少申告加算税又は無申告加算税が加重されるべき状況において、これらの加算税に代えて重加算税が課されることとなった場合、重加算税も本措置に基づいて加重されることとなりますか。
  • 帳簿の記載内容を確認した結果、2年前の課税売上⾼が 1,000 万円以下だったので消費税の申告義務はないものと思い、消費税の確定申告をしていませんでした。ところが、改めて確認した結果、帳簿の記載に計上漏れがあったことが判明し、消費税の申告義務があることに気が付いたため、速やかに帳簿の訂正と期限後申告書の提出を自発的に⾏いました。このような自発的な期限後申告書の提出に伴う無申告加算税は、あくまで税務調査を契機としないものであることから、本措置は適⽤されないと考えてよいですか。

対象となる者・「売上げ(業務に係る収入を含みます。)」の範囲

  • 個人については、どのような所得を有する場合に本措置の対象となりますか。
  • 本措置の判定基準となっている「売上げ(業務に係る収入を含みます。)」の具体例を教えてください。
  • 国外取引に該当する営業収入については、本措置の判定基準となっている「売上げ(業務に係る収入を含みます。)」に該当しますか。

帳簿の範囲

  • 本措置の対象となる「売上げ(業務に係る収入を含みます。)に関する調査に必要な帳簿」とは、具体的にどのような帳簿をいいますか。
  • 個人事業を営んでいますが、個々の売上⾦額や売上先は記載されておらず、日々の売上⾦額の合計額のみが記載されているノートは、本措置において帳簿として認められますか。また、売上げ・仕入れ・必要経費について毎月の合計額を整理したメモは、本措置において帳簿として認められますか。
  • 個人事業を営んでいますが、その売上げ等の管理は、請求書・領収書の控え(写し)といった売上げの内容が確認できる資料を、帳簿を作成している場合と同程度の管理が可能な規則性のある形で整理・保存をする⽅法により⾏っています。このように帳簿に相当する規則性を有する形式で整理・保存がされた書類を示しても、本措置においては帳簿として認められませんか。
  • 個人として不動産賃貸業を営んでいますが、収入は預貯⾦⼝座に毎月振り込まれる賃貸料のみですので、この預貯⾦⼝座の通帳を確認すれば不動産賃貸業に関する売上げの全てが網羅的に記録されています。この預貯⾦⼝座については、昨年からは不動産賃貸業に係る送受⾦のみに⽤いる事業専⽤⼝座として使⽤していますが、一昨年までは私的な送受⾦でも使⽤していました。この預貯⾦⼝座通帳は、本措置において帳簿として認められますか。

帳簿の不提示・不提出

  • 本措置では、売上げに関する調査に必要な帳簿の提示等をしなかった場合には加算税が加重されることとされていますが、いつまでに帳簿の提示等をしなかった場合に加算税が加重されることとなりますか。
  • 仕訳帳及び総勘定元帳を備え付けて複式簿記による記帳を⾏うものとして⻘⾊申告の承認を受けている個人事業者ですが、現在は仕訳帳及び総勘定元帳の両⽅又はいずれかを作成しておらず、実態としては補助簿を中⼼とした簡易簿記で記帳を⾏っています。⻘⾊申告者については、備付け及び保存が法令上必要とされている仕訳帳及び総勘定元帳を両⽅とも提示等をすることができなければ帳簿の提示等をしなかった場合に該当し、本措置に基づいて加算税が加重されることとなりますか。
  • 災害によって帳簿を滅失したため、税務調査の際に帳簿の提示等をすることができません。この場合、帳簿の提示等をしなかった場合に該当し、本措置に基づいて加算税が加重されることとなりますか。
  • 帳簿の記載等が不⼗分である場合
  • 売上げについて、売上帳における記載等は不⼗分である一⽅、現⾦出納帳等の他の帳簿においては正しく記載等がされていた場合、本措置に基づいて加算税は加重されますか。
  • 税務調査の結果、申告漏れがあり過少申告加算税が課されることになりましたが、所得税の確定申告書(第一表)に記載された収入⾦額よりも、提示等をした帳簿に記載された売上⾦額が少ないことが判明しました。この場合には、申告書に記載された収入⾦額と、帳簿に記載された売上⾦額のどちらの⾦額(記載水準)で、本措置に基づく加重の可否が判断されるのでしょうか。
  • 税務調査の結果、売上げの一部について、収入として認識すべき時期を誤っており、帳簿においても本来計上すべき年の翌年に計上されていること(いわゆる期ずれ)が判明しました。この場合、①翌年に誤って計上されていることが確認された売上げ、②進⾏期の帳簿に計上されていることは確認されていないものの、これまでと同様の経理処理がなされれば進⾏期において確実に計上されると認められる売上げについても、本来計上すべき年分の帳簿への記載等が不⼗分である場合として取り扱われますか。
  • 税務調査において、消費税の非課税取引として帳簿に記載をしていた売上げが、正しくは課税取引であることが判明しました。この場合、消費税の課否判定を誤っていた売上げについては、本措置において帳簿への記載等が不⼗分であるものとして取り扱われますか。

加重対象となる非違の範囲

  • 本措置に基づいて加算税が加重されることとなった個人事業者ですが、本措置が適⽤される要因となった売上げの申告漏れに加え、①必要経費の過⼤計上、②一時所得の申告漏れ、③保険料控除・扶養控除といった所得税の所得控除の誤り、④事業所得の申告漏れを理由とした合計所得⾦額の増加による配偶者控除の適⽤誤りの計4事項が、税務調査において非違事項として指摘されています。これら①〜④の非違事項のうち、それに対する加算税が本措置に基づく加重の対象となるものはどれですか。
  • 「帳簿に記載すべき事項等に係るもの以外の事実」について、法人税及び消費税についてはどのようなものが該当しますか。

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