【相続】相続税の納税猶予の継続届

都市部の農地を含めた相続

概要

ある程度資産の資産のある方が死亡すると遺産相続が発生します。特に都市部に農地を所有していると多額の相続税が課税されるため、相続人が農業を継続することを条件に農地を非常に安い評価額として計算して相続税を軽減することができます。

しかし、相続人は3年おきに「まだ農業を続けているので相続税の猶予を継続してね」という趣旨の継続届が必要になります。

課題点

この相続税の納税猶予の継続届を忘れると、一挙に過去分に遡って税金を支払うことになります。
たとえば、平成10年に相続をしてこの納税猶予を受けていた場合、平成32年(令和2年)にこの届出を忘れると過去20年分の利子を加えて納税する義務があります。仮に1億円の猶予を受けていると、年利3.6%の利息を付けて支払うので、ざっくり1億円近い利子税も払うことになります。
突然その日が来るため、支払えなくなります。

納税猶予の条件

3年おきに納税猶予の手紙が税務署から届くので、基本的にこの手紙に書いてある資料をそろえて期限までに提出すればOK。そのため、引越などでこの手紙に気がつかずに期限が過ぎると大変なことになります。

必要な資料

(1)ご自身が農家として登録している市役所の農業委員会に行って、農家の証明を取得する。

  • 農業経営を引き続き行っている旨の農業委員会の証明書
  • 相続税の納税猶予に関する適格者証明審査票
  • 相続税の納税猶予に関する適格者証明書
  • 公図(市役所または登記所)

(2)税務署に納税猶予の申請をする。

  • 相続税の納税猶予の継続届出書
  • 特例農地等の異動の明細書
  • 別紙 特例農地等に係る農業経営に関する明細書
  • 付表1 継続届出書の提出期限の属する年の前の2年目における特例農地等に係る農業経営に関する明細
  • 付表2  継続届出書の提出期限の属する年の前の3年目における特例農地等に係る農業経営に関する明細

継続のポイント

事業として出荷していることまで要求されていないので、自家消費分の作付けでも認められます。
しかし、実態として駐車場になっていたり、田畑以外の目的で使用されていると、その段階で課税されてしまいます。

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